リバーズ・エッジ 愛蔵版 価格: 1,680円 レビュー評価:4.0 レビュー数:4 1996年に交通事故にあう不幸に見舞われて、未だに闘病生活を続けているコミカル=ポップ漫画の秀才、岡崎京子氏が感嘆な設定で描いた毒々しい等身大?と憂いの群像劇である。1990年代の子供たちの心の闇を高校に通うハルナといじめを受けている同級生である山田があるとんでもない「宝物」をハルナに見せるお話を中心に、姉が自分の妹の容姿?を理由にカッターで刺すお話やモノを食べては嘔吐する拒食症?の神経過敏なモデルの悲劇等の異常心理?のテーマを扱った表現作を断片的に繋げていく無類の構成は非凡な創造力である。全編、絶妙な過激さがブレンドされており、澱んだ傾向感に暗黙たる思いが集結されている。鬱屈した不気味さと |
リバーズ・エッジ (Wonderland comics) 価格: 950円 レビュー評価:5.0 レビュー数:25 傑作ぞろいと言われる岡崎京子作品のなかでも、誰もが「代表作」と言い切る作品。90年代はじめの「都会」に生きる高校生たちの姿を描く。 河口にほど近く、広く、ゆっくりと澱む河。セイタカアワダチソウが茂るその河原で、いじめられっこの山田は、腐りゆく死体を発見する。「自分が生きてるのか死んでるのかいつもわからないでいるけど/この死体をみると勇気が出るんだ」。過食しては吐く行為を繰り返すモデルのこずえもまた、この死体を愛していた。ふたりは、いつも率直で、「かわいい」ハルナにだけは心を許している。山田を執拗にいじめ抜くハルナの恋人、一方通行の好意を山田に寄せる少女、父親のわからない子ど |
リバーズ・エッジ 価格: 1,020円 レビュー評価:5.0 レビュー数:3 この作品は、私にとって、とてもリアルです。リアルっても、ここに登場しているようなひとが周りにいたとか、そういうんでなく、お話に線が多いところがです。 線というのは、画の書き込みのことではない(この点では岡崎京子の線は少ないとおもう)。そうでなくて、話のとっかかりとなる切り口みたいな感じ。折り紙にカッターで線を引いたとき少し紙を歪めると、切り口があく。アレだ。 主人公のハルナとゆかいな仲間たちには、表面の平坦なガッコー生活と深い戦場のような私生活とがある。深いとこの私生活が表面にでないよう、各々が懸命にしてる。みんな表面のガッコー生活が大事だと知っているから。でも、だんだん表 |